*当記事は個人的体験談に基づく個人的見解で
*特定の対象の批評批判を目的とするものではありません
*無断転載引用は全面禁止ずっと硝子ファイルを愛用している私ですが、
使用に際して不満はないのですが硝子ファイルの何が欠点って「割れる」事なんですよね。
そのため持ち歩きには不向きで、
出先でちょっと爪が欠けたり割れたりした時に使えるような、
ポーチに入れて持ち歩けるような物が欲しくて金属製のやすりを購入しました。
職人さんが1本1本手作りしていらっしゃる深澤やすり店さんの「江戸やすり」です。
公式のサイトが見つからずどうご紹介すれば良いのか難しいのですが、
江戸やすり職人である深澤敏夫さんは、
現在10名ほどしかいないという江戸やすり職人の中でも最高峰の方で、
あらゆる専門職の方々に向けた専門的なやすりなども製作していらっしゃいます。
『プロフェッショナル~仕事の流儀』にも出演された事がある……
というのをこの記事を書くにあたって調べていて知りました(^^;。
まず「やすり」を作るための「たがね」を作れるようになるまでに10年かかるという、
なんとも厳しい世界で後継者不足は深刻。
深澤敏夫さんご自身も高齢のために廃業を決めていらっしゃるそうです。
ただ「すぐに辞めてしまうとやすりを使用してる人達に迷惑がかかる」との事で、
長年愛用されている専門職の方々などが代わりの道具を探す時間があるよう、
徐々に辞めていけるように身辺を整理なさっているとか。
短い方(上の写真左)はポーチに入るミニサイズ、
長い方(上の写真右)は標準的な爪やすりとして使いやすい長さがあります。
どうせなら両方欲しいと思って長短セットの物を購入しました。
1本ずつ銘が入っています。
一般的な市販品に比べてちょっと無骨な仕上がりが、
純粋に「道具」として作られているのだという事を感じたり(´ω`)。
一般的に金属ファイルというのは、
目が粗く、素材が硬いため爪を削る時の衝撃を吸収する弾力がないので、
通常のエメリーボードに比べて爪に負担がかかりやすい、と通説があるのですが、
この「江戸やすり」は本体が薄く、軽く、そして目がとても細かいです。
↑こちらが表。
↑こちらが裏。
短い方は表裏どちらも同じように見えますが、
長い方は表が粗削り用、裏が仕上げ用になっています。
肝心な使用感は使用方法や爪の状態にもよるので一概には言えませんが、
ストレスなくするする非常に細かい粒子で削れて、
金属製やすりっぽいガリガリとした強い衝撃はほとんどありません。
仕上げ用に至っては「本当に削れるの?」と思ってしまうほど凹凸を感じないのですが、
ちょっとした引っかかりをきちんと拾って削ってくれているようです。
目詰まりもせず使用後はティッシュで拭っただけでほぼ綺麗になりました。
まだ数回使っただけなので、
継続して使用していくとまた違った感想も出てくるかも知れませんが、
これを1本ずつ手作業で作ってるのかと思うと頭が下がるばかりの品でした。
前述のような状況なので今後どのくらい製作されるのか分かりませんが、
私が購入したショップでは現在、
「只今、お届け迄3ヶ月~4ヶ月程かかります」という表示になっていました。
という事は、少なくともまだ追加製作はされるのかな?
ネイルアートも長く続けていると購入するブランドなどが固定化されてきて、
なかなか「ネイルアート用」としての市販品以外の物を手に取る機会が少ないのですが、
こうした職人技の光る品に出会えたのはとても嬉しいです。
もちろん硝子ファイルも好きなので、
これからは状況に合わせて使い分けていきたいと思っています(^^)。
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■ 追記(2016年12月19日)
この江戸やすりを知ったのは某ラジオで取り上げられていたからなのですが。
その時点で、日常的に使えるやすりを一定数作られて、
「後はもうこれだけで在庫がなくなったら廃業します」というお話しでした。
ただ、そのラジオが放送されてから反響が多かったようで、
「そんなに要望があるならもうちょっと続けてみようかな?」と思っていらっしゃるとか。
お身体の負担の事もあるのでどうするのが良いのか分かりませんが、
状況が許すならもうちょっと続けて頂きたいな、と(´ω`)。
「江戸やすり」か「深澤敏夫」で検索すれば見つかると思います。
ご興味ある方はお早めに是非♪
+閉